防衛/政府機関

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RFセンシングの重要度

テクトロニクスのDebbie Nielsen、Morgan AllisonおよびAlan Wolkeは、テクノロジ・トレンドの防衛アプリケーションへの影響について議論しています。

防衛/政府機関のアプリケーションでは、リアルタイムでRF環境を理解することは重要なだけではなく、作戦や業務の成否を分ける場合もあります。通信、ナビゲーション、電子検出(ES)、電子防護(EP)、電子攻撃(EA)のすべてにおいて、あらゆる時点でのリアルタイムの状況認識とRFスペクトラムの完全な理解を必要とします。ある瞬間に起こっていることは次の瞬間に起こっていることと全く異なる可能性があります。

「TSCM(科学的情報収集による対策)の進化の主目標は、特定の場所の特定の周波数範囲のRF環境を判断することです。」とテクトロニクスのエンジニアMorgan Allisonは説明しています。「基本的にこの環境をベースラインとして使用し、ライブ・センシングを使用して現在のRF環境を既知の環境と比較できます。」とMorgan Allison。

新しい機器を使用すると、RF環境について詳細な情報を得ることができ、エンジニアはそれまで見えなかったものが見えるようになります。
さまざまな理由により、RFセンシングはますます複雑になっていて、新しい要求についていくために新しいツールが必要になっています。特定のアプリケーションでは、この新しいツールは、スペクトラム環境の対象部分の信号をシステム・オペレータが明確に理解できるよう、高品質のRF信号パスと優れた分解能を必要とします。別のアプリケーションでは、低SWaPセンサのネットワークで十分です。多くのセンシング・アプリケーションは、電磁脆弱度(EMV)の高い受信機に深刻な損害を及ぼしうる、電磁干渉(EMI)や高RF電力レベル(放射線障害、RADHAZ)のリスクがあるシステムなどの保全に対応します。

「リアルタイムのスペクトラム操作は、兵士のOODAループ(監視、情勢判断、意思決定、行動のサイクル)に不可欠です。このループは、今日のダイナミックな環境ではますます短縮されています。」とテクトロニクスのDebbie Nielsenは述べています。「EMCONやRADHAZをモニタリングするための自動センサであろうと、スペクトラム接続が可能なインテリジェントなダイナミック・センシングであろうと、電磁環境のリアルタイムの状況認識は、高価なシステムや繊細な機器を保護するだけではなく、これがなければスペクトラムの状況を認識できない環境での作戦を成功に導きます。」とDebbie Nielsen。
 
 

かつてないほど複雑になっているRFセンシング

RFセンシングの複雑度が増しているのはなぜでしょうか。上位の理由にはスペクトラムが混雑していることとシステムが敏捷になっていることが含まれます。現在多くのシステムが存在し、広い帯域幅で動作しています。スペクトラムを割り当てる方法の変更や使用できるRFテクノロジの変化によって、さらに状況が複雑になっています。この最近の例は、LTE帯域を再構築し、Advanced Wireless Services 3(AWS-3)帯域を連邦の法人と非連邦の営利法人の間で共用できるようにするという政府の判断です。

「この決定は、スペクトラムのこの部分を現在占有しているすべての防衛/政府機関システムに影響します。」とNielsenは述べています。「この判断によって干渉が発生しないように商用と防衛の両方で多くの作業が行われました。」とAllison。

RFまた、スペクトラム管理においても、従来の1,494スペクトラム割り当てではなく、ダイナミック・スペクトラム・アクセス(DSA)を組み込んだシステムに対処するという新しいパラダイムを経験しています。Nielsenによると、これはRFセンシングに2つの点で影響するとのことです。1つ目は、狭帯域センシングで済ますことができなくなることで、2つ目は、過剰な混雑とシステム運用の敏捷性のために意図的ではない干渉とさらなる曖昧さに直面することです。

RFセンシングも安価なRFテクノロジの拡散によって複雑になっています。このテクノロジはアクセスしやすいだけではなく、ますます多くのアプリケーションでツールとして普及しつつあります。無線通信機能がますます多くのものに追加されるというこのパラダイムは、モノのインターネット(IoT)と呼ばれ、テクトロニクスのエンジニアAlan Wolkeは「無線通信の巨大な破壊者」であると説明しています。多くのIoTデバイスは、 産業、科学、医療(ISM)帯域の認可不要RFスペクトラムを使用しています。

「ISM帯域(具体的には2.4~5GHz領域)は信じられないほど混雑しつつあります。」とAllisonは説明しています。「信号がありふれた無線ルータなのか、誰かがネットワークに侵入しようとしたり、情報を外部に漏えいしようとしたりしているのかを判別するのは本当に難しい。したがって、信号の種類を自動検出できることが非常に重要です。」とAllison。

IoTがRF信号数を増加させていることに加えて、ドローンの増加が多くの防衛アプリケーションに重大なリスクをもたらしています。「防衛アプリケーションは、ドローンが爆発物を搭載しているかどうかや制御信号の送信元がどこかを瞬時に判断し、実際に対策を講じ、ドローンを制御する必要があります。」とAllisonは述べています。「したがって、はるかに広範な無線通信デバイスが存在するだけではなく、無線テクノロジで制御される潜在的に危険なデバイスも増えていきます。」とAllison。

レーダ/防衛関係

別の防衛アプリケーションであるElectronic Warfare(EW:レーダ/防衛関係)は、スレット・レーダおよび電子妨害手段の生成に関係があります。RFセンシングやSATCOMアプリケーションと同様に、EWも適応を必要とする変化の中にあります。

1つには、敵対的な脅威は複雑さを増していることです。2つ目の例は、ブロードバンドの敏捷性と電波妨害を阻むためのインテリジェンスおよび識別アルゴリズムが組み込まれたレーダです。過去、これらのEAシステムをテストするために使用された脅威資産はハードウェアで定義されていたため、進化した脅威に対応したアップグレードは簡単ではありませんでした。従来の脅威生成機能の多くは純粋なパルス列でした。これは、実際の物理的および電磁的操作環境を表すものではありませんでした。EWシステムを厳格にテストするために、擬似的な脅威を実際の脅威とできる限り同じものにする必要があります。

もう一つのEWトレンドは、電子妨害手段(ECM)を正確に特徴付ける必要性の高まりです。ECMは、トランスミッタ/増幅器の歪、バッテリ、複数技術の電力共有、システム内でのタイミング問題、DRFM遅延、プラットフォームの電磁的影響によって影響を受ける可能性があります。したがって、時間と周波数の両方の領域で、経時的およびさまざまなシナリオでECMを確認することは非常に重要です。システム/プラットフォーム全体の技術への影響の特長は、実際のECMパフォーマンスを理解するために極めて重要です。また、この特長は、実際の運用時に遭遇するかもしれない潜在的な機能および制約を特定する際に役立ちます。

SATCOMで成功する方法

RFセンシングに加えて、移行中の別の防衛/政府機関のアプリケーションとして衛星通信(SATCOM)があります。ビデオ、イメージ、レーダ・データ、情報資料などの送信に使用されているSATCOMアプリケーション固有のRFの問題点が存在します。

「これら衛星アプリケーションのほとんどが一般的に備えているものは超高速伝送帯域幅です。その伝送機能の一部は非常に複雑です。」とWolkeは述べています。「変化しているのはこれらの衛星の使用数増加です。したがって、より広い帯域幅の確保がますます困難になっており、これらの衛星の配備がますます増えるため、追加の帯域の使用とさらに広い帯域幅が必要になっています。」とWolke。

衛星の使用数の増加と共に、通信機能をテストする需要も増大しています。これまでは、SATCOM信号の物理レイヤ、ビット・エラー・レート(BER)などの判定値およびエラー・ベクトル振幅(EVM)をテストすれば十分でした。しかし今では、プロトコル・レイヤもテスト対象になっています。

「これまでプロトコル・レイヤ空間は活用されていませんでしたが、無線トランスミッタの使用が増え、機器が複雑になり、IoTがユビキタスになっていくにつれて、このプロトコル・レイヤ空間はより重要になっていくと思われます。」とAllisonは述べています。「したがって、防衛/政府機関のニーズに応えるために使用しているこのテクノロジの一部も使用できるようになり、おそらくその一部を商用にも適応できるようになります。」とAllison。

RFAllisonによると、SATCOMアプリケーションの主要なプロトコルの1つは、デジタル・ビデオ放送(最も一般的なものはDVB-S2)であるとのことです。「これまで見てきたトレンドは、多くの人がおそらく衛星間のデジタル・ビデオの復調テストと超高速通信に関心を示しているということです。」とAllisonは説明しています。
成功を収めるために、SATCOMアプリケーションは、超高周波かつ超低ノイズと極めて広い帯域幅の両方を組み合わせる必要があります。よってSATCOM機器のテストは困難になる可能性があります。「多くのソリューションは、十分に高い周波数であっても帯域幅がないか、または周波数と帯域幅は十分だが分解能が不十分かのいずれかです。」とAllisonは述べています。「または、これらは満たしているが、その周波数で実際にテストできる信号を生成する方法がありません。当社は、基本的にお客様の特定の弱点を突き止めることができます。また、基本的にそのすべての問題に対処できる機器を持っています。」とAllison。
SATCOMアプリケーションを形成する最後の要素は、レシーバとトランスミッタの物理特性です。Allisonによると、導入するアプリケーションのサイズ、質量、電源を見落としてはいけないとのことです。「これらのアプリケーションには、歩兵が背負うバックパックに実際に入るかもしれないものもあります。また、UAVなどに搭載するRFセンサかもしれません。」 とAllisonは述べています。「したがって多くの場合、サイズ、質量、電源も非常に重要です。」 とAllison。

お客様の支援

RFセンシング、電子防衛からSATCOMまで、防衛/政府機関のアプリケーションは、強力で信頼性の高い新しいソリューションを求めています。RFテクノロジへのより簡単なアクセス、スペクトラム割り当ての変更、ドローンの増加、衛星の増加、およびEW脅威の増大は、これらの変化の理由の一部に過ぎません。「当社は、これらの脅威に対処するためにお客様を全力で支援するつもりです。」 とAllisonは述べています。

これは当社にとって非常にエキサイティングなことです。テクトロニクスは、防衛部門が日々直面している真の問題点を学び、理解するために、当社のビジネス・モデルおよび政府機関パートナとの関与を進めています。当社は、防衛のためのテクノロジを実現していきます。当社の目標は、当社ができる方法で作戦の成功を確実にする支援をし、信頼されるパートナになることです。

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