DPO/DSA70000/Bシリーズ・オシロスコープ用SLE/SLAオプション

シリアル・データ・リンク解析(SDLA)

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特長

  • 高速シリアル・データ・リンク解析によりアイ開口率の劣化の原因を詳細に測定可能
  • FFE(Feed Forward)、DFE(Decision Feedback)、CTLE(Continuous Time Linear Equalization)でアイ・ダイアグラムを開くことにより、レシーバのコンパレータ側からの測定が可能(オプションSLA)
  • ニア・エンド、ファー・エンド、ディエンベデッド、イコライズ波形を同時に観測することにより、リンク全体を解析することが可能
  • DPOJETのジッタ解析表示、波形表示、シリアル・データ・リンク表示をすばやく切り替えることが可能
  • 柔軟な条件設定が可能なクロック・リカバリ・ソフトウェアにより、正確で再現性のある測定結果が得られる
  • Sパラメータベースのディエンベデッドによりフィクスチャ・ディエンベデッドとチャンネル・ディエンベデッドがサポートされ、伝送ロスを含まないトランスミッタでの信号を観測可能
  • パラメトリック・チャンネル・エミュレーション-複数のエミュレートされたチャンネルと1回のトランスミッタ信号の取込みでリンク性能を観測
  • トランスミッタ・イコライゼーション・パラメータの挿入/除去による推定解析

アプリケーション

  • イコライゼーションを使った最新リンクの性能評価
  • わずか1回の測定で複数チャンネルのエミュレーションによるリンク・バジェット、推定解析
  • トランスミッタ・イコライゼーション(ディエンファシス/プリエンファシス)の検証
  • シミュレーション、その他の処理のための正確な波形形状の取込み-優れた分解能、ジッタ、ノイズ、フィクスチャ・ディエンベデッド、フィルタ機能によるアクイジション
  • SATA 6Gbps、USB 3.0、SAS、PCIe®、OIF CEI、XFP、IEEE 802.3 Ethernet Electrical Physical Layer、SFP+、InfiniBandなどのマルチギガビット規格の性能評価
  • 最大100のFFEと最大40のDFEタップによるイコライザ調整を用いたるシリアル・データ・リンク設計の検証。イコライザ・タップは、自動的に計算するか、独自設計の検証用にインポート可能

Version 1.1 では、イコライゼーション機能が追加され、ユーザ・インタフェースが簡素化され、プログラマブル・インタフェースが追加されるなど、数々の改良が施されています。

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最新のシリアル・データ・リンク設計

信号速度の高速化に伴い、設計、テストで数多くの問題が発生しています。設計においては、レシーバにおけるイコライゼーション技術、トランスミッタにおけるプリエンファシスまたはディエンファシス、また専用のフィクスチャを使用したテスト・ポイントでの信号取込み、複雑な適合性検証手順などにより、この問題に対処しています。

シリアル・データ・リンク解析(SDLA)

最新技術による設計では、測定においても最新の測定ソリューションが求められています。問題はまず信号取込みから始まります。ケーブルとフィクスチャで信号を取込むと信号の形が歪みます。SDLAにはフィクスチャ・ディエンベデッド機能が備わっており、フィクスチャによる測定への影響を除去することができます。フィクスチャ・ディエンベデッド機能とそれによ
る測定の精度改善は設計合否の分かれ目となります。もう1つの問題は、トランスミッタの信号形状が要因となります。信号は、もはや単純なNRZ方形波パターンにはなっていません。トランスミッタのイコライゼーション機能(トランスミッタ波形のプリエンファシスまたはディエンファシス)により、メディアの高周波損失を軽減することができます。また、トランスミッタ信号は、このトランスミッタのイコライゼーション機能で検証する必要があります。SDLAソフトウェアは、完全なトランスミッタ・イコライゼーションを挿入または除去するこ
とができます。

トランスミッタにおける測定

今日のシリアル・データ・リンクの検証では、測定される波形と複雑な振る舞いをするインターコネクト・チャンネルとの複雑な相互関係が重要になります。トランスミッタ出力がアイ・ダイアグラム・マスクに適合さえしていれば、既定の損失までは設計どおり動作すると仮定することなど、もはや不可能です。最新のリンク・テスト方法では、トランスミッタ波形を取込んで、いくつかのチャンネル条件でテストします。

仮想チャンネルと物理チャンネル

例として、実際の物理チャンネルでテストします。すなわち、テストするトランスミッタを基準となるテスト・チャンネルに接続します。一度に1チャンネルずつ接続し、チャンネルごとにレシーバ端で信号形状を検証します。オシロスコープによる測定システムとDPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアを使用すると、正確に測定することができます。しかし、この方法でもまだエラーの可能性があります。それは、物理基準チャンネルが本当に基準となっているか、という問題です。確かに、各物理デバイスは規格の理想値に対して許容値を持っており、物理チャンネルは経年変化して劣化します。仮想チャンネルはより安定しています。一般的に、物理チャンネルは手軽に利用できないため、チャンネルを用いるトランスミッタ・テストでは、ネットワーク記述ファイル(特にSパラメータのTouchstoneファイル)をベースとした仮想チャンネルを使用します。コンプライアンス・チャンネルのこのような記述は、新しい規格の一部になりつつあります。被測定トランスミッタの測定では、単にトランスミッタ信号を取込みます。次に、取込んだ信号を必要なすべてのテスト・チャンネルに1チャンネルずつ、物理的に接続するのではなく、ソフトウェア・エミュレーションとして接続します。SDLAはこの方法に対応しており、対象となるチャンネルはトランスミッタ波形を取込み直すことなく観測することができます。合否判定で使用される簡単な評価スクリプトとは違い、SDLAは非常に正確なリアルタイム・オシロスコープのアクイジション・システムにより、詳細に信号を観測することができます。

イコライゼーション

インターコネクトによる損失と分散に対する解決策の一つがトランスミッタにおけるイコライゼーションであり、もう一つがレシーバにおけるイコライゼーションです。最新のNRZシステムにおけるレシーバ・イコライゼーションは、C T L E(Continuous Time Linear Equalization)、FFE(FeedForward Equalization、またはLFE (Linear FeedbackEqualization)とも呼ばれます)またはDFE (DecisionFeedback Equalization)に分類されます。イコライザを装備したレシーバでは、アイ・ダイアグラムが閉じたものでも信号をデコードできるのですが、どのように測定するのでしょうか。SDLAのイコライゼーション・ツールでは、指定のイコライザ・タップ数、またはボタンを押すことでイコライザごとのイコライゼーション・タップ数が自動的に決定され、閉じたアイでも開くことができます。再計算が速く、使いやすいため、タップの数や重み付け、またはプリエンファシスやディエンファシスの程度などのシステム・パラメータが簡単に変更でき、さまざまな条件に対して最適な設計、開発が可能になります。

測定とジッタ解析

SDLAで処理された信号は、複数ビットに対しての測定、ジッタ・ブレークダウン、ジッタ・バスタブ解析などを検証する必要があります。この作業にはDPOJET(オプションDJA)を使用します。SDLAとDPOJETを組み合わせることで、ジッタを解析し、イコライズした波形のアイ・ダイアグラムを提供し、さまざまな観測、測定が行えます。

信号パス・トポロジの柔軟性

リアルタイム・オシロスコープ用SDLAパッケージは、エミュレート(シミュレート)チャンネルをドライブするトランスミッタのほかに、さまざまな測定のトポロジをサポートしています。データもトランスミッタからのダウンストリームで取込むことができます。例えば、シリアル・データ・チャンネルのレシーバ・エンドでは、エミュレーションではなく、チャンネル・エンベデッドによってトランスミッタ・エンドでの信号を観測できます。また、必要に応じてテスト・フィクスチャの影響を除去したり、加えたりすることができます。

フィクスチャまたはチャンネルをディエンベデッドするとS/N比が低下するため、損失が大きい場合はできません。信号処理の利点、欠点、および制限などついて理解しておくことが重要になります。

システム要素のプロットとフィルタリング

多くの場合、Touchstoneファイルで提供されるSパラメータによるチャンネル情報、あるいはシステムの情報だけでは十分ではありません。例えば、メーカから提供されるTouchstoneファイルには、ポートに適切なラベリングがないかもしれません。ポート割り当ての問題を解決してネットワーク応答を観測するため、SDLAでは周波数ドメインにおけるネットワークのS21パラメータと時間ドメインにおけるインパルス応答の両方をプロットすることができます。また、ある周波数以上の信号スペクトラムが必要でない場合は、ネットワーク応答でローパス・フィルタをかけることで波形のS/N比が改善できます。システム・ブロックのフィルタ設定で簡単に行えます。

ネットワーク測定ツール

ネットワークのSパラメータが必要な場合は、VNAまたはTDRベースのSパラメータ測定システムからのデータをSDLAに渡すことができます。高品質なネットワーク測定には、当社のTDRハードウェアとIConnectアプリケーション・ソフトウェアが最適です。当社のTDRとIConnectを使用すると、他の測定方法では困難なTouchstoneマトリックスのDC値を維持することができます。VNAデータなどの他の測定方法を基にしたネットワーク記述も使用でき、DC測定値はSDLAで推定します。

関連情報

当社は数多くの技術資料、製品資料をご用意しています。一例として、DPO/DSA70000/Bシリーズ・オシロスコープ、プローブとソフトウェアのアプリケーション・ノート、TDR/TDTおよびIConnectネットワーク測定ソフトウェア、サンプリング・オシロスコープ用80SJNB SDLAパッケージに関する資料などがあります。当社ウェブ・サイト(www.tektronix.co.jp)をご覧ください。

性能

トランスミッタのイコライゼーション-2タップFFE、UI単位、または最大2000タップのカスタムFIRフィルタ。プリエンファシスまたはディエン
ファシス、挿入または除去が設定可能

レシーバ・イコライゼーション・タイプ-CTLE:2次IIRフィルタ、または最大2000タップのカスタムFIRフィルタ。FFE:最大100タップ、プリ/ポストカーソルが設定可能、UIまたはフラクショナル単位。DFE:最大40タップ。タップは設定、またはトレーニング可能

レシーバ・イコライゼーション・トレーニング-垂直アイ開口ターゲット・アルゴリズム。トレーニングにはランダム・データ対応。大きく歪んでいるデータのトレーニングには繰り返しパターンを推奨。パターン検出とエクスポート/インポート。設定されていないタップ値からトレーニング、または以前に使用した値、ロードされた値から適応

レシーバ・イコライゼーション-オプションSDLAのみ

リンク・トポロジ-信号パス:トランスミッタ・イコライザ、チャンネル・エミュレータ、レシーバ・イコライザ、プローブ・フィクスチャ・ディエンベデッド(1つのエンドまたはチャンネルのもう一方のエンド)。レシーバ・イコライザを除くすべてのブロック内の帯域フィルタ。ブロック間のすべてのノードにおける波形が利用可能。上記参照。

チャンネル・エミュレーション- 1 ポート、2 ポート、4 ポートTouchstone Sパラメータ・マトリックス、ポート設定可能、シングルエンドまたは差動、または、最大2000タップのカスタムFIRフィルタ使用パラメータ:S21(トランスミッタからレシーバの挿入ゲイン)

波形レコード長-30MS(代表値)、波形の数が多かったり、同時の測定の数が多い場合は減る。イコライザ波形は2MSに制限

クロック・リカバリ-1次または2次のPLL。可変ループ帯域、2次のPLLのダンピング比とクロック遅延

プログラム・インタフェース-GPIB。ユーザ・インタフェースでコマンドのサブセットが利用可能

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サポートするリンク・トポロジ

システム要件
  • DPO70000シリーズまたはDSA70000シリーズ・オシロスコープ、ノンBまたはBバージョン、周波数帯域4GHz以上、ファームウェア・バージョン4.2.0以降。適切な処理スピードのためには、ファームウェア・バージョン4.3.3以降を推奨
  • 15GBのディスク容量(長い波形で最大99の測定を行い、ファイルによるデータ・オブジェクトが生成された場合はより大きな容量が必要)
  • SDLAとDPOJETを組み合わせて使用する場合、DPOJETのバージョンは1.2.1以降であること

ご発注の際は以下の型名をご使用ください

DPO/DSA70000/Bシリーズ・オシロスコープ用SDLAソフトウェアには、2つのバージョンがあります。

  • SLE(Essentials)バージョンでは、レシーバ・イコライゼーション・ブロック以外のすべての機能がサポートされています。
  • SLA(Advanced)オプションでは、レシーバ・イコライゼーション・ブロックが追加されています。

DPO70000シリーズ、DSA70000シリーズ、DPO70000Bシリーズ、DSA70000Bシリーズにプリインストールする場合は、以下の型名をご指定ください

製品オプション概要
DPO/DSA70000/BシリーズOpt. SLEDPO/DSA70000/BシリーズにSDLA Essentialsを追加
DPO/DSA70000/BシリーズSOpt. SLADPO/DSA70000/BシリーズにSDLA Advancedを追加

すでにお使いのDPO70000シリーズ、DSA70000シリーズ、DPO70000Bシリーズ、DSA70000Bシリーズに追加する場合は、以下の型名をご指定ください

製品オプション概要
DPO7UPOpt. SLEDPO/DSA70000/BシリーズにSDLA Essentialsを追加
DPO7UPOpt. SLADPO/DSA70000/BシリーズにSDLA Advancedを追加
DPO7UPOpt. EQSDLA EssentialsからSDLA Advancedへのアップグレード

:SDLAソフトウェアはオシロスコープの内蔵ハード・ディスク・ドライブにインストールされます。ソフトウェアは当社ウェブ・サイト(www.tektronix.com)からダウンロードでき、キーコードによって実行可能になります。

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