DPOPWRデータ・シート

拡張パワー測定/解析ソフトウェア

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電源の設計で、拡張パワー測定/解析ソフトウェアDPOPWRを使用すると、ユーザ定義設定を含む複数の測定を構成し、1回のアクイジションでスイッチング・デバイスの電力消費や、磁気パラメータの測定/解析を行うことができます。突入電流、キャパシタンス、無効電力など、新たな測定項目の追加により、電源の特性評価の詳細をさらに知ることができます。従来、サイクル当たりの電力消費を手動で解析するだけでも長い時間を要しましたが、現在では、全スイッチング・サイクルについて、スイッチング損失プロット、時間トレンド・プロットを使用して、電力消費をグラフィカルに測定することができます。添付機能のある.mhtフォーマットで、測定結果、テスト結果、プロット図を含むレポートを簡単に作成できます。このソリューションにより生産性のレベルが向上し、SMPS設計者はプリコンプライアンス要件を満足させるために使用することができます。

主な性能仕様
  • スイッチング損失測定 ― TON、TOFF、導通、全損失値、ON/OFFに同期した軌跡プロット、さらに各サイクルまたはすべてのスイッチング・サイクルに関連した値を計算
  • ハイ・パワー・ファインダ ― 電力波形のすべてのピークを特定し、インタラクティブに詳細結果を表示自動的にピーク値間を移動して、各スイッチング・サイクルのエネルギー値と損失値を表示します。
  • RDS(オン)およびSOA ― ダイナミック・オン抵抗の測定およびカスタマイズ可能な安全動作領域マスク・テストの直線あるいは対数スケールでの実施
  • 磁気測定 ― 全磁気損失、コアのインダクタンスを計算し、B-H曲線グラフを表示
  • 電源品質測定 ― THD、有効電力、皮相電力、力率、波高率、位相角を計算し、素早く結果を確認できるサマリ(一覧表)を表示
  • 電流高調波 ― EN61000-3-2、EN61000-3-2 AM14、およびMIL-STD-1399(400Hz)規格に準拠し、指定したモードに対するすべてのプリコンプライアンス・テストが可能です。最大100次の高調波値を表とバー・グラフで表示
  • 電圧高調波 ― インバータの出力回路など、AC電圧を周波数領域で測定
  • 突入電流測定 ― 設定したスレッショルド・レベルに基づいて、ピーク電流を測定
  • タイミング解析 ― 正負のパルス幅、正負のデューティ・サイクル、周波数、周期の測定結果に基づいて、変調スイッチング信号内のサイクル間変動を時間トレンド・プロットとして表示
主な特長
  • 突入電流、キャパシタンス、無効電力、スイッチング損失の軌跡プロットなどの新しい測定項目により、より詳細な入出力特性が把握可能
  • 被測定信号に対して垂直軸と水平軸がオートセットされ、オシロスコープのパラメータが自動的に設定されるので生産性および測定の再現性が向上
  • ライン周波数の自動計算により、電圧/電流高調波のより正確な測定が可能
  • PFC回路の波形を自動検出でき、ノイズ/リンギングを伴うスイッチング波形に対してもゲート電圧を使用した測定が可能
  • 1 回のアクイジションで複数の測定が同時に行え、相関性のあるパワー測定が可能
  • トレンド・プロットと実際の波形の同期により、時間に伴う測定値の変動が観測可能
  • 追加機能のある.mhtフォーマットで、測定結果、テスト結果、プロット画面を含むレポートを簡単に作成可能
  • プローブの自動検出機能と自動デガウス(消磁)、オートゼロ、およびデスキュー機能をサポート
  • リファレンス波形のサポートにより、ポスト解析が可能(すべての測定で利用可能)
  • アプリケーションがオシロスコープにシームレスに統合されているので、両者を簡単に切り替えて、デバッグ効率を向上できる
  • アクイジション・モード(ハイレゾ)、カーソル・ゲート、カップリング、帯域制限などのグローバル・コンフィグレーション機能を測定グループ内で統一的に適用可能

製品の説明

拡張パワー測定/解析ソフトウェアDPOPWRは、テクトロニクスのWindowsオシロスコープを高度なデバッグ/解析ツールに変換し、電源のスイッチング・デバイスと磁気コンポーネントの電力消費をすばやく測定/解析可能にします。

費用のかかる公式のコンプライアンス・テストを行う前に、電流高調波を測定して、IEC EN61000-3-2/EN61000-3-2 AM14など、業界標準に対する設計のプリコンプライアンスを確認することができます。

DPOPWRは、特定の測定項目をグループとして実行し、入出力解析、スイッチング解析、磁気解析など、電源の特性評価を行います。

消磁とプローブのデスキュー機能を備えているため、正確な結果が得られます。

使いやすい.mhtレポート・フォーマットを使用して、テスト結果を文書化し、前の結果を添付する機能もあります。

DPOPWRは、MSO/DPO5000/B、DPO7000CまたはMSO/DSA/DPO70000C/DXシリーズ・オシロスコープおよびTxDPシリーズ高電圧差動プローブ、TCPシリーズ電流プローブと組み合わせることにより、電源設計/テストに最適な測定システムを構築することができます。

磁気コンポーネントの解析

サポートされている測定項目は次のとおりです:磁気損失、インダクタンス、最大磁束密度、透磁率、残留磁束密度、保磁力、BH曲線。

すべての電源システムで磁気コンポーネントは重要な要素です。インダクタとトランスは、エネルギーの保存デバイスとして、スイッチング電源とリニア電源で使用されます。インダクタを出力フィルタに使用する電源もあります。システムで重要な役割を持つ磁気コンポーネントの特性を評価し、その安定性と電源全体の効率を知ることは欠かせません。

インダクタンス

インダクタは、周波数の増加と共にインピーダンスが増大し、低い周波数よりも高い周波数の妨げとなります。この性質をインダクタンスと呼び、ヘンリーという単位で測定します。インダクタンスはDPOPWRで自動測定できます。

磁気電力損失

磁気部品による電力損失の解析は、スイッチング電源の効率、信頼性および性能を評価する上で欠かせません。次の図のようにDPOPWRでは、磁気部品による全電力損失(コア損失(鉄損)と銅損を含む)が測定されます。

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B-Hプロット

磁性材料の特性は磁束密度(B)、磁界強度(H)、および材料の透磁率(μ)で表されます。スイッチング電源でのB-H曲線プロットは、しばしば磁性素子の飽和(または不飽和)を確認するために使用され、コア材の単位量当たり、サイクルごとのエネルギー損失の指標を与えるものです。DPOPWRは、磁気部品の両端の電圧および磁気部品に流れる電流を測り、ここに示すようなB対H曲線をプロットします。

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スイッチング・コンポーネントの解析

電力変換効率と信頼性に対する要求の高まりと共に、電源のエネルギー損失の正確な計算と評価の重要性が増してきました。

スイッチング損失測定

エネルギー損失は、電源のほとんどすべてのコンポーネントで発生しますが、スイッチ・モード電源(SMPS)における最大のエネルギー損失は、スイッチング・トランジスタがオフからオンの状態に移行するとき(ターンオン損失)、またはその逆(ターンオフ損失)のときに生じます。DPOPWRでは、スイッチング・デバイス両端の電圧降下とそこを流れる電流を測定することで、次図のように各サイクルのスイッチング損失測定パラメータを計算します。


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スイッチング損失測定の軌跡プロットにより、すべてのスイッチング・サイクルのターンオン損失とターンオフ損失の軌跡を観測できます。

アクティブPFC回路を導入することにより、THD特性が大幅に改善されるだけでなく、さらに50Hz/60Hzのライン周波数より高い小型化に有効なスイッチング周波数で動作できます。アクティブPFC回路では、バック、ブースト、フライバックなどのコンバータ・トポロジが使用されます。また、DC-DCコンバータの入力が安定していれば、DC-DC コンバータのデューティ・サイクルが小さい場合でも安定した制御が可能になります。

ハイ・パワー・ファインダ

ダイナミックに変化する負荷により、スイッチング電源の部品が電圧/電流の制限を超え、その結果、電源定格を超えてしまうことがあります。DPOPWRのハイ・パワー・ファインダは、スイッチング・コンポーネントの電力損失を解析するユニークな機能を持ち、瞬間的な電力が確実に指定限度に収まっているかどうかを確認できます。ハイ・パワー・ファインダの図を示します。

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安全動作領域

安全動作領域(SOA)プロットは、スイッチング・デバイスに最大仕様を超えるストレスを与えないように、デバイスを評価するためのグラフィカルな手法です。SOAテストは負荷変動、温度変化、入力電圧変動を含む、動作条件の全範囲にわたる性能を検証するために使用できます。SOAプロットにリミット・テストを併用して、検証を自動化することもできます。SOAプロットの例を以下に示します。

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入力解析

電源品質と電流高調波の測定は、電源ユニットが電源ラインに与える影響を解析するために、電源ユニットの入力部に対して行われる一般的な測定です。

突入電流とキャパシタンスの測定

DPOPWRは、スイッチング電源のピーク突入電流と回路内のキャパシタンス値を測定することができます。

電源品質

電源品質とは、電源ユニットに供給された電力で電源ユニットが適切に動作できる能力を意味します。これらの測定項目により、電源ユニットそれ自体を含めた負荷の非線形性による歪みの影響を理解することができます。ここに示すように、測定項目には実効電圧、実効電流、有効電力、皮相電力、波高率(クレスト・ファクタ)、ライン周波数、力率が含まれています。


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電流高調波

スイッチング電源は、電源ラインに対して非線形負荷となるので、入力の電圧波形と電流波形は同じではありません。入力サイクルの一部だけ電流が流れるので、入力電流波形には高調波が生じます。過大な高調波エネルギーは、電源ライン上の他の機器の動作に影響を与え、配電コストが上昇することがあります。そこで、電源の設計者は、高額な公式のコンプライアンス・テストを行う前に、DPOPWRの電流高調波測定を使用してプリコンプライアンス・テストを行い、業界標準(IEC61000-3-2およびMIL-STD-1399など)に準拠していることを確認できます。100次までの電流高調波のグラフ表示の一例を示します。


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電圧高調波

電圧高調波測定では、インバータの出力回路など、次図のようにAC電圧を周波数領域で測定できます。


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振幅測定

ハイ、ロー、(ハイ)-(ロー)、サイクル最小値、サイクル最大値、およびサイクル・ピークなどの振幅測定では、入出力回路の電圧と電流の両方について測定できます。

出力解析

直流出力電源の最終目標は、入力電力を1つ以上の直流出力電圧に変換することです。スイッチング電源で特に重要な出力測定項目は、ライン・リップル、スイッチング・リップル、スペクトラム解析、およびターンオン時間です。

ライン/スイッチング・リップル

電源のDC出力は、クリーンな品質でノイズとリップルが最小であることが求められます。ライン・リップルの測定では、入力のライン周波数に関連するAC出力信号の量を測定します。スイッチング・リップルの測定では、スイッチング周波数に関連するAC出力信号の量を測定します。出力のライン・リップルは通常、ライン周波数の2倍となりますが、スイッチング・リップルは通常、ノイズを含みkHzの周波数レンジになります。DPOPWRでは、ライン・リップルとスイッチング・リップルが簡単に分離できます。

スペクトラム解析

スペクトラム解析は、電源の電磁干渉(EMI)の原因となる周波数成分を解析するために使用します。また、出力DC電圧の周波数レンジでのノイズ/リップルも測定します。オシロスコープのFFTと同様に、DPOPWRのスペクトラム解析では出力信号周波数成分の振幅対周波数を表示し、ここに示すように各AC成分を確認することができます。

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ターンオン時間

ターンオン時間は、電源を入れたときから有効で使用可能な出力が得られるまでの時間として定義されます。DPOPWRは、同時に最大3つの出力について自動測定を行います。

.mhtフォーマットでのレポート作成

設計/開発プロセスで、データ収集、保存、文書化という作業には時間がかかりますが、これは必要な作業です。DPOPWRには.mhtレポート生成ツールが備わっており、測定結果を簡単に文書化することができます。

DPOPWRには、テストの全実行結果を合否判定結果と共に各種レポート形式にまとめる機能があり、簡単に解析して記録を保存することができます。

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仕様

スイッチング解析
スイッチング損失、Ton、Toff、導通損失、ハイ・パワー・ファインダ、安全動作領域(SOA)、SOAのマスク・テスト、RDS(ON)、di/dt、dv/dt、PFC解析
磁性特性
磁気損失、インダクタンス、最大磁束密度、透磁率、残留磁束密度、保磁力
入力解析
有効電力、皮相電力、力率、無効電力、波高率、位相角、突入電流、キャパシタンス、THD、電圧高調波、電流高調波、EN61000-3-2、EN61000-3-2 AM14、およびMIL-STD-1399(400Hz)規格に対するプリコンプライアンス・テスト
出力解析
ライン周波数とスイッチング周波数によるリップル、ターンオン時間、スペクトラム解析(開始周波数、停止周波数、分解能帯域幅の設定による自動スペクトラム解析)
タイミング解析
パルス幅、デューティ・サイクル、周期、および周波数変動対時間、スキュー
振幅測定
ハイ、ロー、(ハイ)-(ロー)、サイクル最小値、サイクル最大値、およびサイクル・ピーク
プロット
時間トレンド、軌跡プロット、SOA-XY、スペクトラム解析、ヒストグラム、バー・グラフ、BH曲線
レポート
MHTフォーマット、CSVフォーマットによるデータのエクスポート
消磁/デスキュー
プローブとオートゼロ機能の自動検出
測定ソース
ライブ・アナログとリファレンス・チャンネル

ご注文の際は以下の型名をご使用ください。

型名

パワー解析の詳細については、当社ウェブ・サイト(www.tek.com/applications/design_analysis/power.html)をご参照ください。

DPOPWRソリューションのアップデートおよび最新のソフトウェア・アップグレードは、www.tek.com/downloadsから入手できます。

型名新しい機器のご購入製品のアップグレード 1フローティング・ライセンス 1
MSO/DPO70000CおよびMSO/DPO70000DXシリーズOpt. PWRDPO-UP Opt. PWRDPOFL-PWR
DPO7000CシリーズOpt. PWRDPO-UP Opt. PWRDPOFL-PWR
MSO/DPO5000およびMSO/DPO5000BシリーズOpt. PWRDPO-UP Opt. PWRDPOFL-PWR

1 Windows 7、64ビット・オペレーティング・システムが必要です

推奨されるオシロスコープ、プローブ、アクセサリ
 MSO/DPO5000B、DPO7000CシリーズMSO/DPO70000C/DXシリーズ
拡張パワー測定/解析ソリューションOpt. PWR (DPOPWR)Opt. PWR (DPOPWR)
AC/DC電流プローブTCP0030A型、TCP0150型、TCP0020型TCP202A型(TCA-1MEG型使用時)またはTCP0020型(TCA-VP150使用時)
差動プローブTDP0500型、TDP1000型P6251型(TCA-BNC型使用時)
高電圧差動プローブTHDP0200/0100型、TMDP0200型P5200A/P5202A/P5205A/P5210A型(TCA-1MEG型使用時)またはTDP1000/500型(TCA-VP150型使用時)
高電圧受動プローブP5100A型、P6015A型P5100A型またはP6015A型(TCA-1MEG型使用時)
プローブ・デスキュー・アクセサリTEK-DPG型および067-1686-02 TEK-DPG型および067-1686-02 
パワー・ソリューション・バンドルPS2型またはPS3型 
パワー・ソリューション・バンドル

 

DPO7000CシリーズおよびMSO/DPO5000Bシリーズの電源バンドル・オプション概要
PS2DPOPWR、TCP0030A型、THDP0200型、067-1686-02(デスキュー・フィクスチャ)
PS3DPOPWR、TCP0020型、TMDP0200型、067-1686-02(デスキュー・フィクスチャ)
豊富な電源用プローブ・ラインアップ
MSO/DPO5000/5000B/DPO7000Cシリーズ用高電圧差動プローブ
THDP0100/THDP0200/TMDP0200型高電圧差動プローブは、グランド基準のない測定、フローティング測定または絶縁測に最適です。これらのプローブは、200MHzまでの周波数帯域と最大6,000Vの電圧レンジをサポートしています。

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MSO/DPO7000C/D/DXシリーズ用高電圧差動プローブ
P5200A/P5202A/P5205A/P5210A型高電圧差動プローブは、グランド基準のない測定、フローティング測定または絶縁測定に最適です。これらのプローブは、100MHzまでの周波数帯域と最大5,600Vの電圧レンジをサポートしています。

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AC/DC電流プローブ

テクトロニクスの電流プローブ・ソリューションは、μAから2,000Aまでの測定に対応した、さまざまな種類のAC/DCおよびAC専用電流プローブを提供しています。これらのプローブは最高120MHzの周波数帯域に対応しているだけでなく、1mAというクラス最高の優れた電流クランプ感度を実現しています。

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中電圧差動プローブ
TDP0500/TDP1000型差動プローブは、グランド基準のない測定、フローティング測定または絶縁測定に最適です。これらのプローブは、1GHzまでの周波数帯域と最大±42V(DC+ピークAC)の電圧レンジをサポートしています。

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対応するテクトロニクスのオシロスコープおよびプローブ
各オシロスコープに対応するプローブの完全なリストについては、http://www.tek.com/probesで各モデルのページをご覧ください。推奨するプローブの機種と必要なプローブ・アダプタの情報が記載されています。
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