100BASE-T1/BroadR-Reach®データ・シート

車載Ethernetテスト・ソリューション

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検証とデバッグ

5シリーズMSOオシロスコープを使用することにより、最終的なコンプライアンス・テストを受ける前、設計プロセスの初期段階において検証/デバッグを簡単に行えます。オシロスコープの標準測定機能に加え、拡張ジッタ/タイミング解析ソフトウェア(Opt. 5-DJA)も用意されているため、主要なコンプライアンス・テストに対応できます。

  • ヒストグラムおよびトレンド解析によるクロック周波数およびトランスミッタ振幅の測定
  • 正/負ドループ測定
  • TIEやヒストグラム・プロファイルを含むジッタ性能の特性評価
  • PAM3信号のアイ・ダイアグラム解析

初期段階でのテストにより、コンプライアンス・テストに合格する可能性が高くなるだけでなく、より確実な設計マージンの特性評価と判断が可能になります。コンプライアンス・リミットが厳しく、ランダム・ジッタまたはデターミニスティック・ジッタが発生する要因を排除しなければならないため、要求されるマスタ/スレーブ・ジッタ測定の難度が高くなります。


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5シリーズMSOとOpt. 5-DJAを使用したトランスミッタ・マスタ・ジッタ解析により、タイム・インターバル・エラー(TIE)値(30.68ps)が表示されている

マスタ・デバイスとスレーブ・デバイス間の通信の信頼性を高めるには、さまざまな干渉源に対する耐性を評価する必要があります。PAM3信号を使用する場合、確実に動作していることを確認したり、干渉の発生源やエラー条件を特定することが困難な場合があります。

アイ・パターン解析は、複雑な通信信号の長いデータ・ストリームの評価に有効な手法として知られています。オシロスコープに拡張ジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェア(Opt. 5-DJA)をインストールすることで、ジッタ、タイミング、アイ・ダイアグラムのデバッグと測定が可能になります。


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5シリーズMSOおよびOpt. 5-DJAの測定機能を使用したトランスミッタのPAM3チャンネル(干渉源から11.11MHzのディスターバ信号が注入されているPAM3)の解析例

車載Ethernet自動コンプライアンス・テスト

設計やメーカが異なってもインターオペラビリティが確保されるように、物理レイヤのコンプライアンス・テストが定義されています。そうした要件は拡張し続けており、車載EthernetのためのBroadR-Reach V3.2やIEEE 802.3bw™(100BASE-T1)が定義されるに至っています。電気信号に関しては、グループ1において、主にトランスミッタを対象とするPMA(Physical Media Attachment)のテストが特別に定義されています。車載Ethernetテストには、周波数帯域が少なくとも1GHzのオシロスコープが必要です。また、次のような測定項目に対応している必要があります。

  • 最大出力ドループ
  • 歪み
  • タイミング・ジッタ(マスタ/スレーブ)
  • パワー・スペクトル密度(PSD)
  • クロック周波数
  • MDIのリターン・ロス
  • ピーク差動出力

テクトロニクスの車載Ethernetテスト・ソリューションは、IEEE 802.3bw™(100BASE-T1)およびBroadR-Reach V3.2の要件に準拠した自動コンプライアンス・テストに対応しています。自動コンプライアンス・ソリューションには、当社の1GHz以上のWindows OS搭載オシロスコープ上で動作するテスト・ソフトウェアが含まれており、すべての物理層(PHY)トランスミッタ・コンプライアンス・テストを実施できます。

このコンプライアンス・ソフトウェアを使用すると、トランスミッタの電気的仕様の全テスト項目あるいは任意のテスト項目を選択して実施できます。選択されたテスト項目に応じてオシロスコープの設定も自動設定されます。柔軟なセットアップが可能なため、設計検証やマージン解析のほか、複雑な設定をしなくても再現性の高いコンプライアンス・テストを繰り返し行えます。さらに、パス/フェイル結果、表示波形、データ・プロットなどが記載されたタイムスタンプ付きの詳細なテスト・レポートも生成できます。


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TekExpressの車載Ethernetテストのセットアップ・メニュー

車載Ethernetコンプライアンス・ソフトウェアは、シンプルなセットアップ・メニューにより、測定項目を柔軟に選択できます。ソフトウェアの操作画面は論理的なワークフローになっており、テストのセットアップ、変更、テスト結果のレビューもすばやく行えます。

テストのセットアップは、被測定デバイスへの接続、プロービング、テスト・フィクスチャへの接続、校正、さらにオシロスコープや信号発生器の使用など、さまざまなコンフィグレーションが存在します。ユーザの負担を軽減するために、車載Ethernetソフトウェアでは、それぞれのテストについて、セットアップ手順が画像/イラスト付きで示されるなど、誰にでも正しいセットアップが行えるようになっています。


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セットアップ・コンフィグレーション

車載Ethernetコンプライアンス・ソフトウェアを使用するには、当社の5シリーズMSOオシロスコープとOpt. 5-WINまたはSUP5-WIN(Microsoft Windows 10)が必要です。Windowsアプリケーションとして動作するため、画面表示にはオシロスコープのディスプレイが使用されます。快適に使用するためには、外部ディスプレイを追加して、オシロスコープのスクリーンにではなく、外部ディスプレイにコンプライアンス・ソフトウェアとテスト・レポートが表示されるように構成することをお勧めします。


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コンプライアンス・ソフトウェアの画面を別モニタに表示すれば、測定結果の効率的な解析が可能

それぞれのテストを実施する際は、デバイス・メーカが提供している専用のソフトウェアを使用して、トランスミッタを固有の動作モードに設定する必要があります。トランスミッタ、テスト・フィクスチャ、プローブが正しく構成されたら、実施するテストの種類に合わせて車載Ethernetソフトウェアのセットアップを行います。テスト項目を選択すると、必要に応じてユーザにガイダンスを示しながら、必要なセットアップがすべて実行されます。たとえば、歪み/リターン・ロスのテストであれば、テストを実施するのに必要な信号発生器のセットアップなども含まれます。

歪みテストの実施では、オシロスコープと信号ジェネレータのリファレンス・クロックが被測定回路の物理層のリファレンス・クロックに同期していることが要求されています。しかし、被測定回路の状況によっては、このクロックに直接アクセスできない場合もあります。そうした場合でも、車載Ethernetソフトウェアにはソフトウェアによる補正を行うオプションが用意されているため、正確な測定結果が得られます。


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TexExpress車載Ethernetソフトウェアは、外部リファレンス・クロック入力のソースを指定できる

業界団体が策定したテスト手法に対応

ハードウェアのインターオペラビリティが得られるように、テスト・ソフトウェアはOPEN(One-Pair-Ethernet)Alliance SIG(Special Interest Group)によって定義されたテスト手法およびテスト・リミットに準拠しています。機器のセットアップ、アルゴリズム、テストの成果物などについては、すべてOPEN Allianceのテスト・ドキュメントに厳密にしたがっています。

テスト結果は、単独の測定値、複数の測定値、またはテストの種類によってはテスト・マスクといった形で定義されます。下の図はパワー・スペクトル密度(PSD)とトランスミッタの出力ドループのテスト結果出力例です。


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PSDテスト。マスク・リミットとの比較が行われており、コンプライアンス・テストの結果が示されている


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ドループ・テスト。テスト結果がリミットやマージンとともに表形式で示されている


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5シリーズMSOに表示されたPSDテストのソース波形


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5シリーズMSOに表示されたドループ・テストのソース波形

パス/フェイルのレポート

MHTMLまたはPDFフォーマットのサマリ・レポートを出力できるため、コンプライアンス・テスト・ドキュメントもすばやく、簡単に生成できます。テストが完了すると、パス/フェイル・ステータスを示したレポートが自動的に生成されます。レポートにはテスト設定の詳細、波形プロット、オシロスコープの表示画面、およびマージン解析などが記録されており、設計をさらに詳細に解析できます。


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SPDマスク・テスト・プロットが表示された詳細なテスト・レポート

プローブとテスト・フィクスチャ

正確で再現性の高いコンプライアンス・テストを行うには、物理層のトランスミッタ出力やリファレンス・クロックにアクセスする必要があり、さらに校正機能や障害信号も使用できなければなりません。そのため、テクトロニクスでは、TF-GBE-BTP EthernetフィクスチャおよびTF-BRR-CFDクロック・デバイダ・フィクスチャを使用することをお勧めしています。あらゆるテスト・セットアップに対応し、プローブに最適なテスト・ポイントを提供できるためです。


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テクトロニクスのTF-GBE-BTP Ethernetフィクスチャ

DUTを直接プローブする場合は、周波数帯域が1GHz以上の差動プローブを使用します。差動プローブは、当社のTDP1500型をお勧めします。

ご注文の際は以下の型名をご使用ください。

必須ハードウェア

5シリーズMSOオシロスコープ(Opt. 5-BW-1000(1GHz)またはOpt. 5-BW-2000(2GHz)が必要)

Opt. 5-WINまたはSUP5-WIN(Microsoft Windows 10オペレーティング・システムがインストールされたSSD)

必須ソフトウェア

Opt. 5-CMAUTOENまたはSUP5-CMAUTOEN(テクトロニクスTekExpress車載Ethernetコンプライアンス)

Opt. 5-DJAまたはSUP5-DJA(拡張ジッタ/アイ・ダイアグラム解析機能を追加)

推奨オプション

Opt. 5-RL-125MまたはSUP5-RL-125M(レコード長:125Mポイント)

Opt. 5-SRAUTOまたはSUP5-SRAUTO(CAN、CAN FD、LIN、FlexRayシリアル・バス・トリガ/デコード機能)

Opt. 5-SREMBDまたはSUP5-SREMBD(I2C、SPIシリアル・バス・トリガ/デコード機能)

プローブ
推奨(2本必要):TDP1500型またはTDP3500型差動プローブ

対応:P6247型またはP6248型(TPA-BNC型アダプタが必要)

シグナル・ソース

推奨:当社AFG3252C型シグナル・ソース(推奨)

対応:当社AWG5000CシリーズまたはAWG7000Cシリーズ・シグナル・ソース(対応)

推奨テスト・フィクスチャ

TF-GBE-BTP(Ethernetアダプタ)

TF-BRR-CFD(クロック・デバイダ)

その他の推奨オプション

外部PCモニタ

USBキーボード

(標準アクセサリのため)

50Ω高品質SMAまたはBNC同軸ケーブル(2組、合計4本):AFGまたはAWGシグナル・ソースに使用(ケーブルはすべて同じ長さでなければならない)

50Ω高品質BNC同軸ケーブル(2本):クロック・デバイダ出力に使用(2本のケーブルは同じ長さでなければならない)

50Ω高品質SMAケーブル(1本):クロック・デバイダ入力用

50Ω高品質同軸ケーブル(1本):AFGまたはAWGシグナル・ソースのマーカ出力用

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