ダウンロード
ダウンロード

マニュアル、データシート、ソフトウェアなどのダウンロード:

ダウンロード・タイプ
型名またはキーワード

配電回路網(PDN)は、マイクロプロセッサ、DSP、FPGA、ASICといった繊細な負荷に対して、多くの低ノイズDCパワーレールを提供する必要があります。スピードと高密度化への要求が高まり、エッジ・レートの高速化、高周波化、レールの高速化が進むとともに、電圧レベルが低下する一方で、電流はますます大きくなっています。そのため、シグナル・インテグリティとパワー・インテグリティの両方を考慮した設計が求められています。

パワー・インテグリティ測定の目的は、負荷点(POL)に到達した電圧と電流が、想定されるすべての動作条件のもとで、負荷のパワーレール仕様を満たしているかどうかを検証することにあります。GHzレベルの周波数でミリボルト単位のパワーレール・ノイズを正確に測定するには、細心の注意が必要です。

DCブロックの使用、パワーレールへの負荷なしに、高周波リップルの測定が可能

パワーレールのノイズの仕様は、振幅がミリボルト単位であり、MHzまたはGHz単位の周波数レンジに達することもあります。

ノイズの影響が少なく、周波数帯域の広いオシロスコープを使用すれば、これらの測定を行うことができますが、信号を測定器に取り込む際に困難に直面します。

オシロスコープに付属のハイインピーダンス10:1受動プローブは、十分な周波数帯域を持っていますが、測定しようとしているノイズ信号を減衰させてしまいます。さらにオシロスコープでは、信号と測定システムのノイズの両方が増幅されるだけでなく、それらを区別することもできません。

1:1プローブはノイズ信号を減衰させることなく通過させますが、周波数帯域が数MHzしかありません。

オシロスコープの50Ω入力を使用する伝送ライン・プローブ/ケーブルは、優れた高周波性能がありますが、DC での負荷が大きくなります。

パワーレール測定に理想的なプローブは、DCで高いインピーダンスがあるだけでなく、高周波ACの50Ω伝送ラインとしても機能します。TPR1000型やTPR4000型などのパワーレール・プローブは、広帯域で減衰がなく、負荷が最小限になるように設計されているため、こうした問題にも対処できます。

1~48V以上の電源に対応

多くのFPGAやSoCの主電源の電圧が大幅に低下しているとはいえ、考慮すべきは電源だけではありません。オンチップI/O電源の場合、メイン・ロジックの電源よりもはるかに広いレンジで動作します。POLレギュレータまたは電圧レギュレータ・モジュール(VRM)に電力を供給するバルク電源は、多くの場合、はるかに高い電圧を出力します。

多くのオシロスコープやプローブは、ある程度のDCオフセットを提供することができますが、システム内のすべてのパワーレールに対処するには十分ではない場合があります。また、感度の高い計測器システムでは、オフセットが小さい傾向にあります。DCをブロックすることは選択肢の一つではあるが、望ましくないことが多い(上記参照)。

TPR1000型やTPR4000型などのパワーレール・プローブは、上記のような高周波に対するニーズだけでなく、幅広い電圧レベルにも対応できるように、高いオフセット・レンジを提供しています。

計測システムに由来するノイズを最小化

10mV単位のノイズを測定するには、測定システムに由来するノイズにも注意が必要です。前述のように、非減衰型(1:1)のプローブを使用することで、オシロスコープの増幅器に対する負担を軽減できます。オシロスコープの内部ノイズと測定分解能も重要です。

6シリーズMSOには、業界をリードするノイズ性能を備えた新しいフロントエンドが搭載されています。また、オープン・チャンネル・ノイズは、50μVRMS、466μVpeakと低く抑えられています。TPR1000/4000型パワーレール・プローブと組み合わせることで、70μVRMSまでシステム・ノイズを低減させることができます。

6シリーズは、12.5GS/sで12ビットという優れた分解能を実現しています。さらに、ハイレゾ機能を使用すると、625MS/s以下で16ビットまで向上させることができます。4/5シリーズのMSOの分解能は12ビットですが、ハイレゾ・モードを使用することで、最大16ビットで測定できます。

配電回路網のインピーダンス測定

FPGAやプロセッサなどの複雑なICを駆動するPDNでは、急速に変化する要求に対応して大きな電流が供給されるため、パワーレールのインピーダンスを低くする必要があります。しかし、回路網は電圧レギュレータ、デカップリング・コンデンサ、PCBトレースなど、多くのインピーダンスで構成されています。高速スイッチングには広帯域周波数が含まれるため、インピーダンスの予期せぬ変動により、過度のトランジェントやノイズが発生することがあります。回路網のインピーダンスを広い周波数で測定することで、回路網に予期せぬ事態が発生しないという確信を得ることができます。

回路網のインピーダンス測定は、従来、100kHz~6GHzまで測定可能な2ポートのTTR500シリーズなどのVNAを使用して行われていました。

5/6 シリーズMSOオシロスコープは、解析ソフトウェア、信号発生器(内蔵またはAFG31000シリーズ)、絶縁トランスを使用して、10Hzまでのパワーレール・インピーダンスを測定できます。

スペクトルと波形の同時解析によるノイズの特性評価

パワーレールのノイズを測定したところ、仕様を満たしていなかったとします。DC-DCコンバータから発生しているのでしょうか?バルク電源?PLL?クロック?クロストーク?スペクトル解析は、ノイズの発生源を突き止める手がかりとなり、ノイズ周波数とスイッチング周波数や高調波との相関関係を解析するのに役立ちます。

RSA306型などのスペクトラム・アナライザをDCブロックでパワーレールに接続すれば、ノイズを詳細に調べることができます。オシロスコープのFFT機能も便利ですが、この機能はオシロスコープのサンプル・クロックを使用しているため、スペクトルと電圧波形を同時に見ることが困難です。4/5/6シリーズMSOの独自のSpectrum Viewは、独立したスペクトル・アナライザ操作部を持ち、時間領域のスペクトルと周波数領域の波形を同期させながら、同時に表示できます。

自動解析ソフトウェアによるパワーレール測定の高速化

パワーレールのリップル、オーバーシュート、アンダーシュートなどの簡単な測定であっても、その数が多ければかなりの時間が必要となり、細部に及ぶ注意が求められます。

5シリーズと6シリーズのMSOは、デジタル・パワー・マネージメント・ソフトウェアを使用して、これらの繰り返し測定を自動化し、詳細なレポートを生成することができます。このソフトウェアには、ジッタ解析(TIE、RJ、DJ、アイ測定)も含まれており、PDNから供給されたクロックや通信信号に過剰なジッタがないかチェックすることができます。